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2009年3月29日 (日)

湯河原オレンジマラソン

Photo_3 朝、旅館から徒歩で会場に向かう。

湯河原は去年は桜が満開だったが今年はまだつぼみだった。去年初めて参加したオレンジマラソン。ことしも老若男女仲間10人でやってきた。それぞれ自分にあったコースを選ぶが、山越えをする10キロコースは制限時間もあってわたしは無理。去年と同じ5キロコースを3人で走る。一度走ったコースは不安がなく気持ちよく走れて無事完走。タイムは去年より30秒遅かったが、もっとがんばれたかな? わたしは後半強いタイプだが、前半エンジンのかかりが遅いことがわかった。ゆるやかなだらだら坂なのだがスピードが出ない。やはり10キロじゃないと走った気がしないな。。。帰りは日帰り温泉でゆっくりお風呂をつかい、昼食をとって新幹線で帰宅。楽しかった。

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2009年3月25日 (水)

さくら祭

Img_0338 桜祭準備完了

川沿いの桜は五分咲きだがややはだ寒い。提灯が提げられ灯籠も準備OK.。今年も桜の下を走れる幸せをかみしめる。道沿いの灯籠の絵は小学生の名入りの手書きで一つ一つ違う。どれも桜祭りを楽しみに描いた様子がうかがえる。絵柄はほとんどがピンクの桜の木とそばを流れる川の青、土手の緑、それから青空である。赤いお日様も見える。灯籠に貼り付けると桜の並木と川が巡るように見えるのである。タッチは違うが構図は似通ってしまうのはしかたがないところだろうと思いながら走っていると、ふと一つだけ、ちょっと違った雰囲気の絵があった。構図は同じなのだが、川の色が青ではなく黒いのである。べったりと塗るのではなく、黒いクレヨンで筋のように描いているのでいかにも川の水が動いて流れているように見える。わたしはあらためて川を眺めた。たしかに川の水は青くはないのだ。黒に近い深い茶色は、水が澄んでいて浅いので、底の土の色が見えるからだろう。そして光に反射するところは白や銀色に輝いている。土手の緑を映したところもあるが、空の青は川面に映っていない。なるほど、あの絵を描いた子は、この川の色を見たんだな。一人だけ川を黒く描くのは勇気がいったのではないだろうか。なにしろ小学生の年代というのは、ちょっと人と違うと仲間はずれにするわけのわからない連中だ。でも、わたしは黒く堂々と流れる川の絵を、走りながらちらと見ることができて、うれしかった。

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卒業式

Photo ホテルに届けられる花束。

卒業式のシーズンは街に若い女性の袴姿を見かける。今日もそんな美しい晴れ姿の女性とその母親らしきスーツ姿の人が乗り合わせた。母親は娘の気付けの具合を穴が空くほど見つめて点検し、娘はそんな母親の視線をうっとおしそうにかわしている。それを見ながら、2年前の今頃見聞きしたことを思い出した。

駅のホームでわたしのすぐ後ろに並んだ二人の今日は卒業式らしき女性。きれいに髪を結い上げ、華やかな色の着物に袴すがたである。ふたりがすぐ後ろにふつうにおしゃべりしているので聞くともなしに聞こえてくるのだ。

「だけどやばくない? 2回めとかだとわかっちゃうっていうよ」「だいじょうぶだよ、医者はわかるっていうけどさ。そんなことあっちにはわかんないんだから」「そうだよね。うん、わかんないよね」「だいじょぶ、だいじょぶ」

はて、医者にはわかるけど「あっち」にはわからないこととはなんだろう。わたしはそっとふたりの女の子のかわいらしい顔に目をやってしまった。そのころ、わたしはできちゃって大急ぎで結婚させた息子の子が無事生まれるようにと心を砕いていたところだった。そして2年後の今その子は1歳半に育って元気に保育園に通っている。彼女は周りのすべての人を幸せにしてくれる。よかった、彼女が生まれてくれて。

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2009年3月22日 (日)

第3回歴程春の朗読フェスティバル

Img_0328_2伴奏してくださったROSSAの田中一夫、渡辺かおるさんたち

ことしも歴程主催の朗読会が自由が丘で開かれた。歴程同人20名参加で観客飛び入りも10名以上。わいわいと賑やかに一日を過ごした。今年は「花」がテーマだったが、曇り空で風もあり、去年は咲き始めていた庭の桜はまだつぼみだ。わたしは詩集『音の梯子』から「春分さくら印の日に」と、『ピクニック』から「発熱」を読んだ。この時期はちょうどお彼岸で、お墓参りの詩がびったりと思ったし、「発熱」の詩はフリージアとひなぎくが風に飛ばされる。リズムのいいものを選んだのでなんとか読めたと思う。遊びに来てくださった皆様。ありがとうございました。

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2009年3月21日 (土)

春のお彼岸

Photo_2 春のお彼岸

義母を久しぶりにホームから連れ出して義父のお墓参りへ。母はすっかり認知症が進んで60年連れ添った夫があったことも忘れてしまった。きのうホームの公衆電話で110番にかけてしまって警察がかけつける騒ぎを起こしたばかりだ。ホームでは日中だれかといっしょにいると大丈夫だが、夕食後一人になると、ここがどういう所か、なぜ自分がここにいるのか理解できないのでパニックになるらしい。すぐ5分前のできごとが次々に消去されていくのはどんなに恐ろしく心細いことだろう。思い出せるのは30年前になくなった父母のことばかりだ。しきりに親の元に帰りたがっている。わたしたちにできることは、せめてその瞬間、瞬間を1回かぎりに楽しんでもらうことしかないのだ。

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2009年3月19日 (木)

東御苑

Kibusi 今年初めての東御苑。木倍子(キブシ)が見頃。

春先の雑木林のひとところだけ、まっかに染まっている楕円状の窪地があって、地獄の血の池もかくやと思われる美しさだが、その真ん中に立つのはすでに花を終えんとする椿としれる。近づくとまだ落ちたばかりの花首の下に土色に変色した傷だらけの花々がうずだかく摘まれて、その血だまりにずぶずぶと靴が沈み、腐臭の濃密な結界に入らんとする。

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2009年3月13日 (金)

高貝弘也詩集『子葉声韻』

Siyo 高貝弘也詩集『子葉声韻』

高見順賞受賞式。高貝弘也さんの詩集『子葉声韻』が高見順賞を受賞した。何人かの方が語っていらしたことだが、「弱さも極まると何よりも強くなる」ということを実感させてくれる。繊い、儚いものを言葉少なくうたって、切々と訴えかけるものがある。素晴らしい詩集です。

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2009年3月 9日 (月)

ヘンな人

1 M大図書館。1階から地下の階をのぞむ。

夕方の電車の中。乗降口の横でルーズリーフのノートのページをめりめりと破いている男がいる。わたしは唖然としてその若い男を間近で見上げたが、彼は無表情でその行為に意識を集中しているように見える。ノートはコイルで紙を綴じる形のもので、B5判の大きさのようだが、そう簡単に破れるものではないので、ノートの上の方から紙の穴の部分をコイルから少しずつ破り取るようにしていく。数枚一緒に破り取っては次の数枚に取りかかる。どのページにも薄い鉛筆で何かメモのようなものが書いてあるのだが、のたくったような字で内容は読み取れない。破り取った紙は片腕に提げた布袋に入れているからだれも迷惑はしていないのである。乗車中の15分の間、彼はその作業を続け、ついにすべての紙を破り取り終えて下車していった。

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2009年3月 1日 (日)

三月の句会

Photo_6 Photo_7 Photo_8 Photo_9 Photo_10

鳥をたくさん見る。仔カラス、ヒヨドリ、梅にメジロ、鳩、メタセコイヤ

いつもの新宿御苑にて

三月や三角杉に一羽ずつ(木履)

春は胸くるし小鳥のつひばみぬ

ヒマラヤ杉08-10号で春会おう

捨てられしソファーをぬらす雨三月

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